大変だ!
手紙が届いた瞬間、
電話をしていた。
私にとって、大切な大切な人の有事である。
脳梗塞・・・
それは無い、そりゃ重篤な病名じゃないか・・・。
小学校を卒業し、50年、半世紀になる。
50年、恩師と手紙のやり取りをしている。
いつもながらの、綺麗な字の封書が届いた。
ちょっと前に、ある日、突然、脳梗塞になられたらしい。
60才で、塾の教師を始めた先生で、孫のお世話のされていた、
91才の現在でも、息子夫婦の食事を一手に引き受けておられる。
ある日、息子夫婦が外出した際、
いきなり、倒れたそうな。
「〇〇ちゃん、その時、先生ね・・・」
「食卓の足にしがみついて、なんとか立ち上がろうと・・」
「長い時間、両手で力をいれて、頑張っていたのよ」
「後で聞くと、その倒れた瞬間から、リハビリをしていたわけなの」
「それが、よかったらしいわ」
「でも、字が変でしょ、いつも汚い字だけど、傾いているでしょ」
先生の字は、いつもお手本にさせてもらっている。
そう、小学校入学の1年生の黒板から、ずっと。
今回、届いた手紙も綺麗な字だ。
「先生、左脳をやられまして、初めはミミズみたいな字だったけど」
「手術もせずに、お薬で治りました」
「でも、杖は使いなさいと言われているけど、必要ないし・・」
「面倒でしょ、」
「息子夫婦に、勝手に一人で出かけるな、と言われているけど」
「買い物に、バス乗れば、すぐ阪急百貨店だし、行ってるのよ(笑)」
恐るべき91才だ。
そして、大好きな、大好きな私の先生なのだ。
しかし・・・・脳梗塞って、初期対応が、後々に大きく影響する病気らしい。
その時に、なすがままに、寝ていたら、
半身麻痺になって、リハビリも、もっと大変なことになっていたらしい。
倒れた瞬間に、リハビリするって・・・・考え付かないわ・・・。
先生、もう家事はいいんじゃないの?
息子さん夫婦にお願いしたら?
「〇〇ちゃん、うちのお嫁さんは、定年まで働いていたでしょ」
「つい最近まで、料理したことなかったの、」
「みんな、先生がやってたから、」
「でも、それも、よかったみたいでね」
「なので、今も、先生、作っていますよ」
そうなんだ・・・
年寄り扱いせずに、家事を担当してその役目をこなす、
それって、詰まるところ、年寄りにはいいことなんだわ。
数年前まで、源氏物語の教室に通ったり、
いつも精力的に動かれていた先生だが、
この夏はさすがに、家に居る時間が多いそうだけど、
その声、言葉に何一つ、濁りは無い。
いつもの先生だった。
初期対応、って、こんなに重要なんだな。
娘に聞いてみようと思う、
何でも分かる訳ないじゃん、まだ、たかだか3年目の看護師に・・・
って言われそうだけど(笑)まあ、勉強してください。
帰るコールはあったものの、
いつまでたっても帰ってこず、
お先にいただきますわ~
今日は茗荷の味噌汁、ひじき・ブリ照り・簡単酢豚
お昼は、ネバネバそば。
納豆・茎わかめ、あるもの乗せました(笑)
まだまだ暑い、
二階に移動し、エアコンの下で、いただきました。
50年になるのだなぁ~先生の手紙、
先生、いつまでもお元気でいてください。
しかし・・・電話した途端、誰か分かるなんて・・・
長い教師生活、電話してくる生徒も多いと思う。
頭は、私よりクリアかもしれないです。(・_・;)