もう二度と、受け取れないと思う。
母からの宅急便。
最初の結婚で、40年近く慣れ親しんだ大阪を離れて遠方に行っても、
母からの宅急便は頻繁ではなかったけど、
再婚10年後、その夫が、突然、兵糧攻めを決め、生活費ゼロになってからは、
よく送ってくれた。
でも、私はずっと働いていたので、食べるものに困るようなことはなかったけれど、
母からの荷物には、面白いものがたくさん入っていた。
あれだけ関東でも買えると何度も言っても、年末には必ず、金時人参や水菜が入っていた。
関東でも、最近は、京野菜と言う名前で、金時人参も、時には、海老芋まで店先に並んでいたけど、
生まれてから関西から出たことのない母には分からない。
鰹節や、村上重のお漬物は、懐かしかった。
でも、利尻昆布は関東でも売ってるのだけどね、
デパートの肉の詰め合わせは、ありがたかったです。
白雪ふきんや、スポンジまで色々入っていた。
そこまで困ってないけど・・・・必死で働いていたし・・・
でも、その宅急便が、途切れがちになり、
反対に娘の私が、母の介護に新幹線で行ったり来たりするように。
母は、字を書くのも少しづつ、困難になり、住所や名前は書けるけれど、
手紙が困難になり、宅急便の伝票も書けなくなった。
長い間、ありがとう。
今は、母は、施設で、のんびり過ごしています。
そして、私が、衣類や化粧品などを送る側に。
娘が結婚してからは、娘の住む都内に色々送ったけど、
娘からは、「こんなの要らない!」「東京で買えるから」
「冷凍庫にも入らないから、送らないで」と断り迄。
娘は看護師で、義理息子もしっかり収入はあるので、生活の心配など全くしていないけど、
美味しいものをたべさせてやりたい、珍しいものを食べさせてあげたい。
ただそれだけ。
ちょっと、ステキなTシャツやサンダルを見つけたら、コレどう?とメールすると、
大抵は、「いらなーーい、」
ただそれだけ。
ほぼ、要らないらしい(;´д`)
でも、送ってもらえるのって、幸せなんだよ、とは、絶対言わないけど・・・。
母の宅急便が最近、懐かしいです。
関東の水菜はしょぼかったけど、関西の水菜は、青々して豪華。
関西では、昔から、ハリハリ鍋と言って、尾の身とよく食べてましたから、
でも、もう受け取る事は、二度とないのだろうな・・・。
娘に送ってと言われたのは、後にも先にも、実家に残していたロエベのバッグだけ(笑)
でも、親のありがたみって、失くしてから、気が付くのにね。
梨も送ってあげたいけど、憎たらしい事を言われたら気分悪いので、スルーしています。
私は、地元を出てから、苦労が多かったので、頭を打って、色々勉強したので、ありがたかったです。
高価なものは送れないけど、自分のできる範囲で、ちょっとだけ無理をして、
美味しいから、食べさせてあげたい、食べてもらいたい物や、
便利だから、使ってほしい、など、自分が実感した物を送ったり、
またお世話になったり、よくしていただいたら、必ずお礼、
娘などは、そういうのが理解できないようですが、
関西は、地方都市なので、そういう中元、歳暮の風習が色濃く残っているのだと思います。
特に、曾祖母からの大阪船場は古臭い、谷崎潤一郎の「細雪」のまんま。
いつか、母を見送る時に、その傍らに私が添えるのが、最後の贈り物になるのだと思います。
そんな事を考えていた今日でした。
先月、事故に遭った時、ずっと家に居たので、
この本を読みました。フフフ、
母親からの荷物は、古今東西、そういうものなのです。
抱きしめたいほどの、暖かな思いがいっぱい詰まっています。
あらすじはネットにたくさんあるので、書きませんが、
短編集で、面白かったです。子どもの一人暮らし、心配事が付き物ですが、そうなんだ、と言う感じ。
娘の新卒時は、約100名採用で、就職先で、マンションを用意してくださったので、
3階、4階は、全て看護師、2階が、研修医と、その点は安心でしたが、
色々送ったのを懐かしく思い出します。
娘も、いつか、思い出すのだろうか・・・わかりませんが。
私の母は、私の出産で実家に帰った際に、母親がくも膜下出血で倒れ、翌年亡くなったので、
一人っ子の母は、なんとしても長生きしようと、心がけてくれました。
今、認知症ではあるものの、母親がこの世にいてくれるありがたさと言うのは、
娘にとっては生きる力になっています。
私には、96才の恩師もいてくれる。
もう永遠に死なないで不老不死の仙人にでもなっていただきたい気持ちです。
今日は、外出したので、スダチ蕎麦にしました。
希少な「白イチジク」を友人からいただきました。
皮を剥かず、そのまま食べられるイチジクです。
美味しかったです。寿命が、75日延びました(笑)
天ぷらの後輩が、甲子園詰めのようです。大の阪神推しです。
関西ダービーなので、大阪のデパートの優勝セールは、
大変なことになりそうです。もう勝つと決めているようです。
恐ろしい経済効果だとか@@
でも、道頓堀に飛び込むのは、オススメできません。
先日の福吉兆寄席の桂福丸さんの落語で、笑ったけど
大腸菌が、死んでしまうぐらい、道頓堀、汚れているようですから(笑)