霊感は全く無いと思う。
よくいう、お化け、を見たこともないし、
気配を感じたこともない。
どちらかというと、鈍感なほうだろう。
十代のころ、よく金縛りになったが、
きっと、成長過程での骨や筋肉の拡張とか、
昼間の運動量の影響だったと思う。
高校生の頃、
教室で、数人が、「コックリさん」をやっていたが、
怖いので、離れていた。
組んだ手の上の椅子が、天井近くまで上がった。
逃げ出した。
そういうのは、苦手だ。
霊の存在はあると思う。
父が急死した際、
香典の集計をしていた夜、
ラジオの雑音がひどかった。
前にも後にも、その時だけだった。
居るんだな、
焼いた後なので、戻る身体もないが、
戻ってきてほしかった。
それから30年、
夢に出てきたら、母とお互い報告しあっている。
そんな、どちらかというと、気が付かない鈍感なタチだが、
不思議なことがあった。
数日前、16年、生活を共にした愛犬が死んで2年になった、
夜中、というか、夜明け前だったと思う。
雨が降っていた日だ。
いつも、散歩から帰ると、外の水道で足を洗い、
玄関で拭いて、玄関から廊下に入るのだが・・・
ふと、目が覚めた。
ドアが開いた音は聞こえなかったが、
その愛犬が、キューンと鳴きながら、
玄関で足踏みをしているのだ。
16年も一緒にいると、その音、鳴き声、響き方で、
2階にいても、すべて、手を取るよう見えてくる。
そして、嬉しそうに廊下を走ってきた。
床を鳴らす爪の音が聞こえる。
そして、ドシドシと響かせて走っている。
大型で30キロあると、走ると二階まで響く。
ああ・・・・帰ってきたんだ・・・
なんて嬉しそうな走り方、
ちぎれそうに振ったシッポが、アチコチに当たっている。
キュンと甘えて鳴く。
急いで、部屋から出た。
一階は真っ暗だった。
降りていく、
愛犬の名前を呼びながら、
もう居なかった。
会いに来てくれたのだ。
あの日から、ちょうど、2年だ。
この2年は、ずっとペットロスだった。
もっともっとしてあげられること、なかっただろうか。
すべて、自分を責めていた。
ゴメンネ、ゴメンネ、といつも謝っていた。
優しい子だったので、
会いに来てくれたのだろう。
よく家事のお手伝いもしてくれた。
30キロあると、少々の重いものでも咥える。
山ほど、大切な思い出がある。
大昔、その動画をアップしたことがあったが、
検索しているようで、
たまに、TV局から連絡が来る。
ペットブームだものなぁ・・・
どちらかというと、ペットというより、
小学生の子供を見送った感覚だけどね。
・・・・・
あの世からやってきたわが子に、
秋バラを供えよう。
好物も供えてやろう。
また、母さん、会いたいです。
会いに来てください。
昨日の朝ごはん、
肉うどん、
元祖、ちとせ、の肉うどん、
思い出しながら、作りました。